2007年03月20日

続・ロックンロールサムライ参上

そう、もうすぐ目の前の市役所通りは、満開の桜道に変わる。

「さて、そろそろ片付けるとするか・・」
否応無く繰り返しこの季節がやってきてしまうことに苛立ちを覚え、
これ以上仕事をする気にもなれず、煙草の火を消した。

コンピューターの電源を切り、書類を鞄につっこみ、帰り支度をすますと、
昨晩仲のいい先輩が突然送ってきた携帯電話の中のリアディゾンを眺めた。
リアが手ブラしてるやつだ。たまらない。こんなふうに、こんな眼で挑発されたいものだ。
ちぇっ、かわいいなーくそっ。や、やべ勃ってきた。。
一瞬で画面の中の彼女に恋心を抱いてしまう自分がちっぽけで悔しい。

もし今のまま10歳若返り、こんな女の子が近くにいたとしたら、
傷つく事に慣れっこで図太い大人のまま、ナンパとかできたかもなー
あの日あの時あの場所で君に出会いたかった・・・
服部はそんなことをぼんやり考えながら、にやけとも穢れとも言いようのない顔を携帯の画面に映していると突然、電話が震えた。

Mmmb…Mmmb…Mmmb…
彼女の里美からだった。

「もしもし、まだ仕事中? 」
「あ、うん。もう帰るところ」

服部には今年付き合い始めて5年になる彼女がいた。名を里美という。
服部は彼女のさっぱりと明るい性格が好きだった。
一応、結婚の約束をしている彼女が服部にもいた。

「そっか。再来週の件だけど・・・お母さん達予定どおり、昼には新宿に着くって」
「えっ?実家のお母さん?」
「ちょっと忘れたの?井の頭公園でのお花見会。一足早い桜を楽しみに
わざわざ北海道からくるんだよ!うちの両親」

「(あっ、そうだった!)いや、ちょっとボーっとしてただけ。そうなんだ分かった。
帰ったらまた電話するよ。じゃね」

そういえば井の頭公園の今年の桜に彼女の両親を呼ぶ約束をしていたのだ。
正月、電話で新年の挨拶をしたときに
勢いで、お父さんとお母さん吉祥寺に遊びに来てくださいよーなんて言ってしまったのだった。

里美の実家は北海道にあり、やはり北海道だけあって、名産の宝庫だ。
里美が帰省すると、北の国からよろしく、新巻鮭、蟹、筋子、時にはレーズンバターなどが送られてきて
毎年それらを肴に箱根駅伝を観戦するのがひそかな楽しみだった。

そろそろ身を固めるべきと周りからも言われ、いちど彼女の実家の両親へ挨拶に行っており
酒が入ると饒舌になって多少なりとも相手を喜ばす術をしっている服部はいたく両親に気に入られていた。
おそらく娘の晴れ舞台への具体的な日取りや形式を決めにもやってくるのだろうか。

しかし、正直めんどくさくなっていた。

服部にはまだその気はなく、ずるずると過ごしたいのがホンネだった。
決して彼女のことが好きではないのではない。
服部の心の奥深くに根付く、ロックンロールサムライへのあこがれが横たわったまま、そこにあるのだ。

もうすぐあのロックンロールサムライに俺も出会えるかもしれない、と。

つづく
posted by rock'n'roll cowboys at 02:25| Comment(1) | TrackBack(0) | seki | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月17日

Λωιω

ある朝、奇妙な夢から目覚めたとき、自分がベッドの上で理ア・ディ存になっているのに気づいた。
顔をなぞると、なめらかで薄く柔らかい皮膚に髭はなく、指先の付け爪の不安定な違和感がむしろ、これが夢の続きではないことを実感させた。

頭を少し上げると形の良い乳房の間から、朝日を浴びた雪原のような、白く平らな腹が見えた。しかしながら昨日の夜まで凝視していた、液晶画面のわずか数ピクセルの影が実体となって目の前にあっても、不思議とそこに高揚感はなかった。あれほど魅力的だったパーツも、自分の身体になればそれは誘いかけてくるものではなく、既にもう、コンプレックスをささやきだしていた。

朝にしては明るすぎる部屋と、世界の底のように静まりかえった部屋の様子に不安を覚え時計を見ると、時刻は9時45分を回ろうとしていた。ヤバい。今日は10時からプレゼンのはずだ。毎日7時に響き渡る別所の声を、今日は無意識に消してしまったのか。ところで、別所をカビラと比べるべくもないのはわかっているつもりだが、それにしても朝だからってただ爽やかにすればいいってものではないだろう。柑橘系の爽やかさも、微かな苦みが感じられるからこそ心地よいのだ。あの容姿であの笑い方でアメフト好きというギャップのなさが彼の薄っぺらな感じを醸し出すのだろう。しかし皮肉なことにその軽薄な爽やかさが聞いてて居心地悪く、カビラの頃よりかえって寝覚めからの行動は早くなった訳であり、それならば朝の別所の存在意義を認めざるをえない。などといつの間にかとりとめのないことを考えていると、時計の針は10時を指そうとしていた。

Mmmb…Mmmb…Mmmb…

携帯電話が震えている。画面を見なくても、服部祐三からの電話であるのはわかっている。今日のプレゼンは彼と準備を進めてきた案件なのだ。

「いまどこすか?」

仕事のできる後輩は苛立っているときでも丁寧な口調を忘れない。

「リァ、シゴトィケナィの」

しまった。声が変わっている。助詞が使えてない。理アになってしまったことがバレたか?いや、その前に名乗ってしまっている。

「え!?理アちゃんなの?ちょ、大丈夫?体調悪いの?気分乗らないの?こっちは平気、平気!プレゼンはストーリー把握してるし、俺がやっとくから。それより悩み事あるんだったら相談に乗るよ。まだ友達いなくて淋しいでしょ?うん、じゃあ今日西荻でね!」

事案に対する理解力、リスクヘッジ、迅速な行動、すばらしく仕事のできる男だ。もう彼一人に全てを任せて大丈夫だろう。

鏡の前で手ブラをしてみる。これを写真に撮ってネットで売ってみようか。買う人はいるだろうか。不安げな表情が切なく見つめているようにも見える。大丈夫、これなら売れる。男なんてちょろいものだ。

それにしても、さっきから捕われている、この猛烈な疎外感と孤独感はいつから感じていたのだろう。理アになったときか、それともこれまでもずっと感じていたのだろうか。

つづかない。
posted by rock'n'roll cowboys at 17:17| Comment(0) | TrackBack(0) | mitsu | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月15日

自慰式過剰日記

3月の風が強い、とある日曜日の午後。何をするともなく立川の街を歩き、何もすることもないのでそろそろ家に帰ろうかと考えていたのだが、ふと、HMVでも覗いてみようと思いついた。
曽我部恵一の「東京コンサート」というCDをしばらく前から探していて、でもどうやら限定生産だったために新宿や池袋のCDショップにはもう並んでいなかったのだ。下北に行けばおそらく手に入るのだろう。でも、もしかしたら立川なんて街では、まだ売れ残っているかも知れないな、なんて思いながら。
果たして「東京コンサート」は1枚だけ残っていた。そんなふうにして出会った銀盤を浮かれた気分で手に取りカウンターに向かうと、一人の男に呼び止められた。

「すみません」

歳は20代後半から30代。自分と同年代か、少し下だろう。長い髪のせいで少し若く見えるのかもしれない。セルフレームの眼鏡をかけ、赤いラインの入った黒のマウンテンパーカーを着ている。僕がBOSEのイヤフォンを耳から外すと彼はこう続けた。

「このポイントカード、今日で期限切れるんですけど、買いたいモノがなくって。1000円分、よかったら使ってくれませんか」

突然の申し出を一瞬、理解できず、理解した後も正直いぶかしがり、彼に何かを還元しなければいけないのかと少し戸惑った。僕らは騙しあい、疑り深くなることが賢いとされる世の中に暮らしているのだ。濁ってくすんだ表情ならいつだって作れる。

「やっぱり、使わないですよね」

彼がそう呟き、話しかけたことを後悔するようなはにかみを見せたとき、とっさに手を差し出していた。

「ありがとうございます。でも、いいんですか」
「ええ、せっかくですからね」

彼は頷いてカードを手渡すと店を出て行き、僕はレジに向かった。


「東京コンサート」は、1996年に出たサニーデイサービスの「東京」というアルバムを、10年後の2006年、曽我部恵一が全曲弾き語りで再演したライブが収録されている。ひどい失恋をしたり、中目黒の古いアパートで一人暮らしを始めたりした頃、「東京」は随分聴いていた。ジャケットに桜の写真が使われているからだろうか、その後も毎年春になると聴きたくなった。個人的にとても大切なアルバムだった。ただしばらく前に、何故かケースの中からCDが消えてしまったまま、この何年かは聴くこともなかった。
「東京コンサート」で久し振りに聴く曲は、ノスタルジックで思い出話を話しているような気分にはなったけれども、やはりオリジナルの曲が持っていた俊巡や葛藤や輝きはなかった。でもそれは当たり前だ。それが曽加部恵一が10年で捨ててきたものであり、得てきたものだから。そしてそれば僕も同様だろう。「東京コンサート」はみっともなく、素敵なアルバムだった。

この話にオチはなく、ましてや教訓にすべきこともない。すぐに忘れてしまうであろう、風が強いある春の日曜日の出来事だ。


「手拍子してもらっていいですか?一人で演ってるのも、何々で」〜「東京コンサート」MCより
posted by rock'n'roll cowboys at 09:01| Comment(0) | TrackBack(0) | mitsu | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月05日

ロックンロールサムライ参上

春。ひな祭の夜。キンモクセイのかほり・・
今宵の歌は何気なく、心地よく、静寂を駆け抜けていった。
服部祐三はこの日、武蔵野市役所の一室で、人知れずロックを歌っていた。
曲は服部の十八番である、オアシスのドットルックバクインアンガーだった。

今週の仕事のミスを取り戻すべく、土曜日も出勤していたのだった。
服部は何かが上手く行かなくなったときや、どうしようもなくむしゃくしゃしたとき
など、きまってオアシスをうたうのだった。オアシスを歌うと95年の若かりし頃、
あの何物にも代え難い生命力がもどってくるかのようだったからだ。
服部は、市役所の職員になり、早8年が過ぎようとしていた。
穴を掘っては埋めるような仕事の毎日に、いいかげんうんざりもしていた。
オアシスの歌詞が出てこなくなったから歌うのを止め、煙草を吸った。

「もうすぐ、花見の季節だな・・・」

つづく
posted by rock'n'roll cowboys at 00:31| Comment(0) | TrackBack(0) | seki | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月28日

お久しぶり

何かのはずみに、「あのブログやらないの?」なんて言ってくれる人もいて、読み返すのも恥ずかしかったんだけど読んでみたら結構面白いのね。全然憶えてなかったわ。

だから、ひっそりと、再開。

刹那疾走系カウボーイことsekiもライドオン!
posted by rock'n'roll cowboys at 19:20| Comment(7) | TrackBack(0) | mitsu | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月21日

敬老

老い!老い!老い!老い!老い!老い!老い!老い!老い!気合だあああああ!
ふぉおおおおおおお〜!!

母の日生まれ、HIPHOP育ち 
団塊Jr.世代にドロップされた一滴の高濃度茶カテキンことiron
センター試験受験者数100万人超時代を生き
2人で5人のお年寄りを支える
おまえらに捧ぐ真摯なメッセージこころして聴くべし!!

ケイロウ!敬老!

(フラットパルス)
 地を這う俺の心電
(ハイプレッシャ)
 天国に一番近い心拍

うなる血圧 特に要注意は下
100までは健康の範囲とこころえYO
そして50までにはかかりつけのドクターを用意

そこはCOエンザイムとかヨーグルトきのことか関係ない世界
ウダウダ言わずに要は運動 
薬にたよるな!すぐ寝るな!段差を避けるな!汗を拭け〜! 
動け〜!!動け〜!!動かざるもの食うBE・KA・RA・ZU!!!

敬老!ケイロウ! セイヘロウ TO DA NEHAN

(スウィートブラッド)
 俺の血は甘い蜜のよう
(マッシヴブラッド)
 ファットな血漿はDO★RO★DO★RO

気をつけな 孝行したいときに親はなし
遠方から贈りなお前のヴァイヴと寸志と
(恩は遠くからかへせ)
一般的には70歳以上に煎餅などの固いものはTABOO

※近況と写真を添えられればなお最高(※4回繰り返し)







posted by rock'n'roll cowboys at 01:16| Comment(0) | TrackBack(0) | iron | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月19日

おなかHG

「めざせ母ちゃん甲子園!南」

MASAです。
夏に消えた、あの時の彼女。
不思議と、秋の始まりに思い出す。
この、ほのかに温かく涼やかな空気(IRON言うところの死?)の向こうに、見えるよ、後夜祭の、吹奏楽コンクール打ち上げの、駅で別れ際の、君たちが!!

・・・・などと言っていたらおなかが痛くなってきました。
と、いうことで、おなかの弱いおいらによるおなかネタ。GetIt!
小ネタで更新速度あげまっせ。
ネタ提供、フロムMyWife。事実です。


地元のデパートの女子トイレでのちょっとした出来事。
若奥様が、トイレで子供に用を足させている(男の子)。
子供は小学校低学年で、やっとじぶんでおっきいほうが出来るようになったくらいのお年頃。
トイレの個室の外で若奥様が子供に話しかけている。
そんなシチュエーションです。


「ねえ、あっくん、おトイレ終わった?」
「もうちょっと・・・」
「早くしないとおくれちゃうわよ!」
「うん・・・」
「あっくん、大丈夫」
「うん・・・」

<ちょっと時間を置いて>

「あっくん・・・?」
「お母さん、ウ○チ出たよ!ウ○チ出た!ウ○チ出たよ、フォ〜!!
「いいから早くしなさい!」

あっくん!学校でHG流行しているのはわかるけど、ある意味使い方正しくなってるよ!より、ハードになってるよ!



posted by rock'n'roll cowboys at 19:15| Comment(1) | TrackBack(0) | masa | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ISO2005: International Sentimentalism Organization in 2005

あぁ、磯ね。オレ、嫌いじゃないね磯。
そう、磯でBBQといえば…。

夏の始まりに誰かが「今年は絶対海に行こう!」なんて言い出したにもかかわらず、誰が計画を立てるでもなく、 いつしか風が秋の匂いを感じさせ、海には海月が漂う時期になっていた。
ようやく重い腰をあげ海へ向かったボクらはさすがに泳ぐことはあきらめ、 それでも、なんとか夏の名残をしゃぶり尽くそうと、BBQをしようということになった。
少し季節外れになってしまった海には、サーファーと散歩をしている近所の人くらいしかいなく、ついこの間まで嬌声に溢れていた海岸は、どこか寂しげに見えた。しかし、普段アウトドアから遠ざかっている人間たちにとってみれば、海に来ているという事実だけですでに達成感があるらしく、コンロを組み立て上げる頃にはTシャツを脱ぎ捨てられ、お互いの肌の白さを笑いあい、オリオンビールで乾杯した。
安いソーセージを焼きながら、腹の底から笑ったのは久し振りかもしれないと思った。

風に乗ってとんでもない方向へ飛んでいったフリスビーを見つけたラブラドールは得意げに主人のもとへと獲物を運んだ。しきりに恐縮し謝る初老の夫婦と、訳もわからず叱られる”ラブちゃん”に別れを告げていると、ボクらを呼ぶ声が聞こえた。
「ねぇー!焼きそばできたよー!」
マサミが、まるで昨夜の涙などなかったかのように笑って手を振っていた。

ナガサワマサミとの友達としての関係を、もの足りなく感じだしたのはいつの頃だったんだろう。お互いの恋の相談から始まり、くだらないバカ話で夜通し電話をした後「これじゃあ、彼氏よりも喋ってるよ。」なんて言って笑い合った。それで満足していた。いや、満足しようとしていただけかもしれない。
大学最後の夏の終わり、まぁつまり昨日、ボクは彼女に告白した。
黙ってボクの独りよがりの告白を聴いた彼女は「ありがとう」と言って微笑んで、そしてその後少し泣いた。女の子の涙なんて見たことがなかったボクは、その意味を理解することができなかった。

「えぇ!?焼きそば、ナガサワ一人でつくったの?」ironが驚くと、
「ボク、今日お腹の調子悪いんだよね…。」と、masaが本日3回目の”get it!(ゲリッ!)”報告をいれた。
「うっさいなぁ。男なら、黙って『おいしー』とか言って食べなよ!」
「どっちだよ!」
いつもの仲間たちと、いつものように騒ぎ、昨日のことなどまるでなにもなかったかのように笑った。文句を言う割には、一瞬で焼きそばをかき込んだ連中が再び波打ち際に駆け出していき、マサミとボクは2人きりになった。

「ずっと、終わらないと思ってたのになぁ。」

マサミが呟き、小さく息を吐いた。
ずっと終わらないと思っていた夏休みがいつものように終わろうとした。来年の春にはみんな会社勤めをし、きっと今のようには会えなくなるだろう。そして、何も終わらせられなくて何も始められない2人を、磯風が撫でていった。
なにも言えなくて、…夏。


…こんなポエムを書いているうちに、32歳になってました。


またしても長いインターバル取ってしまいました。スミマセン。
そして、女性読者さん、いつか必ずヤワ羅さん(下)を書きます。スミマセン。
posted by rock'n'roll cowboys at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | mitsu | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月30日

自分同士の会話

「いやー最近もうあんまり暑くないね。」
「そうだね。おれ今日朝歩いてて、日陰に入ったとき秋を感じたもんね。」
「具体的にどう感じんの?」
「なんか”におい”みたいのしない?なんか生気のない冷たさみたいな。死の香り。」
「へー。死の感じ?」
「そう。まあ死んだことないけど。」

「あー、今年は結局夏らしい遊びしてないなー。」
「いつもそうじゃん。海とか行かないでしょ。毎年。」
「..そうね。海行ったのは5年前くらいが最後かね。いや、もっと前?」
「もう、体力的にあんまり海とか、そういうマッチョな所にはいけないね。」
「そうそう。今年は、暑い日の真昼にフットサルやって気持ち悪くなったり、
 ただ、町を歩いているだけで暑くて具合が悪くなったり、初めての”老い”経験を
 たくさんしたね。」
「クーラー大好きなのに、クーラーつけて寝て、ですごい風邪引いたりね。」
「ほんとだよ。こんなに好きなのに。ほんと体弱ったなー。3週間は経ってるのに
 今ものど痛いよ。大好きなクーラーに裏切られたのはショック。」
「飼い犬に手を噛まれた感じだね。」
「そんな感じよ。」
「これから毎年なんかそういう初体験するんだろうな。老いの。」
「大人の階段を上るってことだね。老いのヒストリ。」
「おれ最近、鼻毛に白髪生えてきたよ。」
「まじで? もう鼻毛にさえもメラニンを供給できないってことだね。」
「そう。悲しいよね。鼻毛自身も悲しいよね。『あいつ一晩で白髪になったよ!』
 とか言われてね。『誰か殺したんじゃないか』とか疑われたり。」

「いや、ただそういうエネルギーが不足してるんだよ。」
「そのくせ老いても脂肪は蓄えられるよね。」
「ここ数年ですごい脂肪を蓄えてるよ。」
「そのエネルギーを何かに変えたいね。中年の脂肪を。」
「発電とかね。」
「グリッドコンピューティングみたいにね。」
「コンセプトはそう。やり方はわかんないけど。」
「そういう意味ではほんとただ余ってるからね。脂肪は。」
「考え方によっては資源だね。」
「そういう研究もどこかで進んでるんだろうな。」
「そうだね。」

「でも、そんなわけでもう夏らしい遊びするにも種類が限定されるよね。」
「夏らしい遊びってなにかね。」
「やっぱ海とか山とかいってバーベキューとかね。」
「ああー、バーベキューやりたい。BBQ。」
「バーベキューは特別にやってもいいよね。炎天下で。」
「海辺で?」
「山辺で。」
「山辺で?虫が多くてやだね。」
「海は、おれ磯の匂いがだめ。」
「磯の匂いより、虫のほうが絶対実害多いよ。やぶ蚊とかいるよ。」
「そうかね。」
「そうだよ。かゆいよ。指とかに指されたら最悪。」
「なんかまるで最近刺されたみたいな言い方すんね。まるでバーベキューやったみたいな。
 まあ、こんなことで嫉妬するのも筋違いだけど。」
「でも、磯の匂いってなんですんのかね?成分はなんだろうね。」
「そもそも磯ってなに?いそって。場所?」
「でも確か”磯”は岩場だから、意外といわゆる”磯”の香りってしないよね。」
「そう?そうなんだ..」
 〜以下続かない〜


posted by rock'n'roll cowboys at 00:35| Comment(1) | TrackBack(0) | iron | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月20日

バードマン

「南、双子が好き!」

夏ですね。甲子園ですね。

スタップ!サマタイム!
MCサマーです。改名後はサマーとなりました。
積乱、海難、パーナン、女難、セイホ〜オ!ホ〜オ!

スタップ!尼タイム!
MCアマーです。不貞によりアマーとなりました。
真言、仏門、煩悩、剃毛、セイホ〜オ!ホ〜オ!

あんたがたさあ、地震と雷雨に彩られたサマタイムを楽しんで欲しいわけですよ!
そうして欲しいわけですよ!

MASAです。
僕はというと、想い出皆無でBIZHORICな夏の日常です。
だからちょっと、昔の話でもしようか。



・・・・1997年夏。

学生当時、僕はギターを弾いていた。
今でもたまに爪弾きはするけど、きっと今とは違う何かを奏でていたのかもしれない。
なんて、感傷は置いておいて、ある日僕が犯してしまった、夏の一瞬のきらめきをここで伝えるよ。
そう、僕が、汚れた都の虚しい少年、つまり汚都虚(OTOKO)になっちまったあの日を。

その日、バンドの練習に遅れそうな僕は、JRの駅構内をばたばたと駆けていたんだ。
片手にギター、片手にエフェクターボード、肩にはリュックを引っ掛けて。
エフェクターボードってのはエフェクター(ギターの音色を変える機械)を収納する丈夫なケースのことです。僕はエフェクターをたくさん使うので10キロくらいの重さだった。
両手はふさがるし重いしで、練習行くまででもちょっとしたトレーニングだった。

なんでそんな状態で駅を駆けていたかって?
(皆、駅では走っちゃだめだぞ!てへ!)
じゃあ、最初から話すね!

その当時の夏のJR車中は昨今の環境配慮など信じられないくらい冷房キツメで、外気との寒暖差が激しかった。加え、僕はガキの頃から鼻炎気味だった。

だから、すぐに鼻がぐずぐずいうの。
MASAね、鼻がすぐぐずぐずいうの。
(母性本能くすぐりポイント1)

それに、ちょっと夏風邪気味だったのかもしれない。
車中で目から水(Byアシュラマン)ならぬ鼻からWATERが流れ出してきてしまったんだ。


「ウォ・・・ラ・・・・ウォ・・・ラ」
「そうよっ、ヘレン、W・A・T・E・R!W・A・T・E・R!水よ、さあ手にあてて」
「ウォ・・・ラ」
「そうよ、ヘレン!Y・M・C・A!Y・M・C・A・・・・」


と、僕を導くサリバンもおらず、ぐずぐずと花水(自粛表現)をもてあますだけの僕。
それなりに混んだ車中で、両手が塞がった状態でポケットティッシュをリュックから探すだけでも一苦労です。結局、ポケットティッシュを持っていないことに気づいた時には、駅に到着してしまい、僕の花水は今にもその花弁を大きく広げようとしていたんです。

そして、その当時のJRにはSuicaは当然導入されておらず、両手がふさがっている僕は改札出るのもこれまた一苦労です。ばたばたと定期をカバンから出している時には、僕は相当イライラしていたんだと思う。

ひとつ 練習に遅れそう
ふたつ 楽器が重くてたいへん
みっつ 花弁がひらきそう

うふ。全部自分のせいじゃん。
MASAってほーんと自己管理甘いよね。
(母性本能くすぐりポイント2)

ばたばたと改札を抜け出た僕は、キオスクまで一目散に駆けていく!
もう僕のラフレシア(花)は、外部からも確認できる状態。一刻も早く処理しないと。
顔をうつむけながらキオスクに走る僕。
すると、なんとキオスクのポケットティッシュが売り切れている!
ああ、こんなことってあるんだね。


「ペ・・・プァ・・・・ペ・・・プァ」
「そうよっ、ヘレン、P・A・P・E・R!P・A・P・E・R!紙よ、さあ手にあてて」
「ペ・・・ヨン・・・グォ・・・サン・・・・」
「そうよ、ヘレン!M・O・M・U・C・H・A・N・G・・・・」


とにかく、僕、今、紙が欲しい。
僕らが紙を探す理由。イーッズ!マイ、ラフレシア(花)。

焦りつつ周囲を見回すと、視界にひっかかった公衆トイレと入り口に置いてある自動販売機。
あ、あそこで、ポケットティッシュ買えるじゃん。
キオスク背後にある自販機に振り向きざまに駆け寄り、100円硬貨を投入し、すこしくたびれたスチールのレバーを引き下げる。
ガシャン!ボトン、とリリースされる商品。
透明のプラスチックカバーの向こうの取り出し口から、すかさず取り出そうとする僕。急げ!

その時、指先に感じた強烈な違和感。

「あれ・・・・」

そのまま取り出さずにガシャンと手を引き抜いてしまった。
まるで、爬虫類の入っている箱に恐る恐る手を入れるTVタレントの様な反応をしてしまった。

透明のプラスチックカバーの向こうにたたずむ、僕の救いの紙は。
・・・・なんか、厚い。
僕の記憶のポケットティッシュの倍くらい・・・・あるような・・・・。
そっとプラスチックカバーを押して確認する、21歳の汚都虚、MASA。

「・・・・や、やっちまった」

そう、間違ってしまった。僕は。
僕は一生使う必要の無いものを手に入れてしまったんだ。
さしずめ、核ミサイルを手に入れようとする某国の首脳みたいなもんさ。
男の子には生涯必要ないけど、女の子は是非つかってみて!と主張する我が救いの紙。
ああ、眩暈が・・・・。


すると。
周囲の風景が急に薄れ、緑豊かな霧深い景色が僕を包む。谷からの風が吹いているのか。
心地良い。

「あれ、ここ、どこだろ・・・・」

「戻ったんだね・・・・お帰り・・・・」
僕の腰ぐらいの背丈の、青い色をしたふっくらした動物が(なんと二足歩行している!)僕の背後から話しかけてくる。

なんだか、懐かしい。
「あ・・・・ただいま・・・・」とこたえる僕に、その動物(妖精なのか)は優しい声で話しかける。
「ミーもすぐくるって。ヘムレンさんも相変わらず調子が悪くってさ。もうニョロニョロは見かけた?ねえ、色んな国の話聞かせてよ!そのギター、重そうだねえ。ねえ、それをうちに置いてさ、川の方に行って話そうよ」

「あ、うん・・・・えっと、キミは・・・・」

「???ナニ言ってるのさ、スナプキン・・・・



うわあああああああーーーーーやべえ!意識飛んだ。5秒くらいか?

呆然と立ち尽くしていた僕の頭の中に、急激な思考の渦が駆け巡る。

「資本主義的にはすでに僕の資産となっている自販機取り出し口の中の高い吸収力を保持した紙製品をどのように扱うか考えねばならないが現在みずからの鼻腔から体液が噴出(雑菌を排除するための生理現象)しつつありそれを先行的に処理しないことには生理的肉体的な不快感により思考が先に進まないと判断するべき!」

すぐさま財布から500円硬貨を取り出し、自動販売機で本来手にすべき商品を確認し、硬貨を投入することにする。

カキン!!カキン!!

あれ、500円玉入らないよ。うわ、この自販機100円玉専用か。財布の中は・・・ああ、もう、ギターが邪魔で・・・・あ、100円玉が無い!!さっき使ったのが最後のいっこだったんだ。再び思考が駆け巡る。

「資本主義的にはすでに僕の資産となっている自販機取り出し口の中の高い吸収力を保持した紙製品を利用してみずからの鼻腔から噴出する体液を処理する可能性を検討することも可能か?」

主いわく、汝、アンネで鼻腔ぬぐわんとす(ヨブ伝35章19節)

待てーーーーー!MASA!
上の花じゃなくて下の花用だろ!!それはやっちゃいかん、いかんぞ!
ムスカ、それはリュシータの石だ!お前は王にはなれんのだ!

ああ、でも花が・・・・つらい・・・・もはや息がしにくい・・・・。
あ、でも、確か、貼れるよな、コレ。
僕、両手塞がってるし、むしろ好都合かも・・・・。
おお、主よ!
ごく一瞬とは言え、アンネを僕の顔に貼り付けることを想像してしまいました。

こんな感じ?
bridman.jpg


「鳥のくちばしみたいになるな・・・・」
フッと僕の口元に浮かぶ苦笑。
まるで人がゴミのようだ〜!!


バルス!!!

ここまで想像したとき、思考が切れた。

僕、ナニ考えてるんだろ。ナニやってるんだろ。
今までの行動をまとめると次のとおりだよな。

洟を垂らしながら両手に重い荷物かかえつつ、公衆トイレの入り口まで猛然と走ってきて、イライラしつつ自販機でアンネを即断で購入し、その後しばらく立ち尽くし、500円玉を自販機に投入しようと苛立ち、再度しばらく立ち尽くした後、ニヤリと笑ってる学生、それが僕。

もうダメ。ギヴ。
アンネを一人そこに残し(資産放棄)、練習に向かいました。
結局少し遅れましたけどね。

8年前のあの日、未使用のアンネを見つけた人がいたら、それ汚都虚の購入したものです。
遅くなりましたが、それ、差し上げます。
posted by rock'n'roll cowboys at 14:46| Comment(0) | TrackBack(0) | masa | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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